石巻日日新聞

石巻市の 楽器店社長 業務上横領で書類送検 雄勝中の被災ピアノ 無断修理し引き渡す

石巻市 社会 石巻日日新聞 1月23日(水) 17時55分
シンディ・ローパーさんが石巻市に寄贈し、市立病院に設置されている被災ピアノ

 東日本大震災で被災し、保管を依頼されていたグランドピアノを無断で修理し、石巻市立病院に引き渡した業務上横領の疑いで、石巻署は22日までに石巻市内で楽器店を営む男性社長(89)を仙台地検石巻支部に書類送検したことが関係者への取材で分かった。岩手県宮古市に拠点を置く活動団体の代表女性(51)が平成29年5月に告訴していた。

 同団体は震災で被災した学校のピアノを資料として回収、保存する活動を展開し、代表と社長の間で被災ピアノの復旧作業を進めてきた。これまで石巻市立大川中学校、同雄勝中学校のほか、岩手県などから計4台のピアノを同店に運んだ。

 代表が28年3月にピアノの引き取りを社長に求めたところ、社長は25年4月に回収した雄勝中のピアノについて「解体した」と説明した。この説明に不信感を抱いた代表が、ピアノの行方を独自に調べていた。

 そのころ米国歌手のシンディ・ローパーさんが社長の楽器店から被災ピアノを購入。石巻市に寄贈後、市立病院内に置かれたピアノが雄勝中のものであることが製造番号から分かった。

 社長は取材に対して無断でピアノを修理して引き渡したことを認めた。その上で「無断で直したのは悪いと思うが、多少の修復では再生できない状態。誰にも所有権はないが、搬送費用や保管料はこちらがすべて捻出している」と語っていた。

 一方、代表は「地検の判断を待っている状況。シンディさんをはじめ、被災地への善意の応援に対し、社長には謝罪してほしい思いがある」と話していた。

最終更新:1月23日(水) 17時55分
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