石巻日日新聞

ノリ摘み採り 本格化 湾の恵み黒々と

21日の初入札控え

石巻市 政治・経済 石巻日日新聞 2018年11月19日(月) 15時07分
いかだからノリを刈り取る漁業者

 石巻地方の特産品の一つであるノリの摘み採り作業が本格化している。県漁協石巻湾支所管内でも19日、日の出に合わせて漁業者が沖に船を出し、朝もやの中で黒々としたノリを積み込んでいった。

 同支所では毎年、ノリの胞子が付着した養殖網を松島湾の浅瀬に9月中頃から1カ月ほど設置し、成長を促す。その後、石巻湾の沖合3キロほどにある養殖いかだに移してさらに育成。約2週間でノリの葉が十分に伸びると、摘み採り作業に入る。

 今年は例年並みの11月5日から摘み採りを開始。水温が高かった影響で成育が遅れていたが、中旬になって漁場に寒流が差し込んできたことで、ようやく作業が本格化した。

 19日には午前6時ごろから漁業者が出港。養殖場に到着すると、長さ54メートルのいかだを専用の機械に乗せ、船を移動させながら葉を刈り取っていった。

 同支所ノリ部会長の近藤正昭さんは「黒々と香り高く、甘く歯切れも良いのが石巻のノリ。おいしく食べてもらえるよう、遅れの分も頑張りたい」と意気込んでいた。

 摘み採ったノリは同日中に乾ノリに加工され、21日には今季の初入札にかけられる。同支所では4月下旬まで、約6千万枚を生産する予定だ。

最終更新:2018年11月19日(月) 15時07分

新着記事