石巻日日新聞

復活のアサリ2年目 万石浦で今年初の採取 昨年以上の数量見通し

石巻市 政治・経済 石巻日日新聞 5月15日(火) 20時13分
組合員たちが熊手を使ってアサリを採取

 石巻市の万石浦にある県漁協石巻湾支所管轄の干潟で15日、今年初めてアサリの採取が行われた。干潟は震災後に造成したもので、出荷に向けた採取は2年目。アサリは昨年より大きく育ち出荷量も多くなる見通しで、漁業者が熊手などで砂をかくたびに次々と姿を現した。

 県漁協の石巻湾、石巻地区、女川の3支所をまたぐ万石浦の干潟では以前、5―7月にかけてアサリの収獲が盛んに行われていた。しかし、震災後は約44ヘクタールあった干潟が地盤沈下し、収獲できなくなっていていた。

 そのため県は25―28年、計約8ヘクタールの干潟を段階的に造成。石巻湾支所ではこのうち、管轄する干潟約4ヘクタールで再生産に向けた取り組みを進め、平成28年に試験採取、29年に初出荷を果たした。

 15日には組合員ら約100人が計1トンの水揚げを目安に作業。各持ち場で干潟を掘り、出荷サイズの3―4センチほどに育ったアサリを取り上げていった。

 販売は収量の見通しが難しい昨年は相対で行ったが、今年からは入札形式で実施。初日の水揚げ分は近日中に地元に出回るという。同支所磯根部長の齋藤幸一さん(57)は「アサリは初夏の収益源だが、なにより季節のものを採り、味わえることをうれしく思う」と話していた。

 震災前、同支所では約3カ月で計50トン程度を出荷。昨年は9日間の作業で5トンを出荷し、今年は15日間で10トンを見込む。現在採取を行っているのは、早期に造成されてアサリが成長した約1ヘクタール。その他は繁殖エリアとし、資源状況をみながら数年中に再開したい考えだ。

 干潟の広さは震災前以下だが、面積当たりの資源量は多くなっており、またほとんどが自然繁殖。県漁協の丹野一雄会長は「天然ものは全国でも珍しく、万石浦ブランドをアピールしていく」と語っていた。

 なお石巻地区支所では6月、女川支所では来年の収獲再開を予定。また一般の潮干狩り開放の見込みは現時点でない。

最終更新:5月15日(火) 20時13分
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