石巻日日新聞

石巻市まちなか 炉ばた 海彦山彦 11日に復活オープン

原点の場所と名前で再び 3日間は特別イベントも

石巻市 政治・経済 石巻日日新聞 10月9日(月) 15時12分 配信
プレオープンでは林社長が自ら厨房に立ち、復活を祝う関係者をもてなした

 東日本大震災後、休業していた石巻市立町の老舗居酒屋「海山彦べえ」が今月11日、開店当時の店名である「炉ばた 海彦山彦」に改めて復活する。同店は、経営する(有)大森林グループ(林正徳社長)にとって原点とも言える店であり、震災から6年半を経て被災4店舗は全て復旧。林社長(46)は「ようやく原点の場所と名前で再スタートを切ることができる。心を込めた料理で、おもてなししたい」と語る。

 同社は林社長の父の正雄さんが、昭和48年にわずか15坪の貸物件での居酒屋から創業した。52年に「かまど料理海彦山彦」を開店し、平成7年には「海山彦べえ」に改称。豊富な地酒や旬の魚介などで人気を集めた。12年に法人を設立すると、扇屋立町店や八鶏飯蔵など計4店舗を経営し、広く市内に憩いの空間を提供してきた。

 しかし、震災で4店舗すべてが被災。23年7月までに3店舗を復旧したが、とりわけ被害が激しかった「海山彦べえ」の営業再開は困難を極めた。「早くまた開けてくれよな」など多くの励ましの言葉に林社長は「しっかり準備して必ず復活させる」と答え続け、昨年末にようやく実現へ動き出した。

 記念すべき復活の日は2年半前に69歳で他界した父の誕生日である10月11日に決めた。その日は震災の月命日かつ大安であり、多くの思いを胸に準備を進めてきた。

 天井まで津波につかった店内は一度すべて解体。木の温もりある落ち着いた空間を一から作り上げた。店頭には酒蔵を思わせる杉玉が吊るされ、のれんをくぐると厨房を囲むようにカウンター席が広がる。調理風景が目の前で楽しめ、五感で料理を味わう工夫を施した。

 さらに地酒は石巻を中心に全国約30種類を用意。遠赤外線でじっくりと火を通す原始焼きの焼き魚などを手頃な値段で提供するためにこだわり抜いた。

 オープンを控えた7日には関係者を招いたプレオープンイベントを実施。さらにオープン初日の11日から13日までの3日間はドリンク1杯が90分間100円となるイベントも開催する。

 林社長は「先代が言い続けてきた『元気・勇気・やる気・笑顔』を大切に、皆さんに愛されるお店をここからまた作りたい。たくさんの思い出がここから生まれていって、石巻で100年続く居酒屋になれればうれしい」と語っていた。

 営業時間は午後5時―午前0時で年中無休。問合せは同店(電話93―2603)まで。

落ち着いたたたずまいで明かりを灯す「海彦山彦」
落ち着いたたたずまいで明かりを灯す「海彦山彦」

最終更新:10月10日(火) 9時45分
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