石巻日日新聞

里山にシャクナゲ1千本 渡波・汐見台公園付近

石巻日日新聞 2017年5月17日(水)

 石巻市渡波の汐見台公園周辺の山林に咲く約1千本のシャクナゲが見頃を迎えた。市民団体の石巻グリーングローブの会(小野崎秀通会長、約40人)が手入れをしている花々で、5月の爽やかな空気と日差しの中に豊かな色彩が広がっている。
 同団体は美しい里山作りを目指して平成10年に設立。会員たちが祝田の山林を切り開いて、これまでシャクナゲやサクラ、ツツジなど約5千本を植えた。
 以前は地域の小学生たちが自然観察で訪れるなど、気軽に四季の移ろいと表情を楽しめる場となっていた。しかし、震災の津波で犠牲となった会員もおり、また、仮設住宅や市外に転出するなど散り散りに。活動は縮小を余儀なくされながらも残った会員らでシカによる食害対策や林道の整備などを行ってきた。昨年は一時中断していた植栽作業も再開した。
 そうした地道な活動に応えるように、今年もシャクナゲが鮮やかな花を見せているほか、ツツジも見頃になった。最近は地域の人たちが散歩がてらに花を楽しむ姿も見られる。
 事務局長を務める武山伸さん(68)は「シャクナゲは20日ごろまでは楽しめそう。気軽に見に来ていただけたらうれしい」と話していた。
 林道の一部にはシカ避けのネットが張られているが、出入りは自由。なお、同会は山林の維持や整備を行うため、会員を募集している。入会についての問合せは小野崎会長(電話24―1389)まで。

【写真】鮮やかに咲き誇るシャクナゲの花々

最終更新:2017年5月17日(水)

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