石巻日日新聞

港に初夏呼ぶ初ガツオ 石巻魚市場で水揚げ

石巻日日新聞 2017年5月1日(月)

 石巻魚市場に1日、カツオ・マグロ巻き網船が今季初入港し、3隻が生カツオ計27トンを水揚げした。全国的に不漁傾向にあるカツオだが、北上が遅れた昨年より1カ月早い夏漁の到来に市場は活気づいた。漁期は9月ごろまでで、6―7月ごろにピークを迎える。
 例年、カツオの初水揚げは連休明けが多いが、今季はそれを前にした早いお目見えとなった。初日は東京都の八丈島周辺などで操業した巻き網船が午前6時ごろから水揚げ。魚体は2キロ前後の中小型が主体で、脂の乗りや漁獲量など、時季初めとしてはまずまずとなった。
 入札額は中小型で1キロあたり600―400円と、初物とあり若干の高値に。取引されたものは県内の量販店などに並ぶ。
 近年、国内のカツオ漁は資源量の減少で不調が続く。石巻では昨年、冷凍・生鮮を合わせ3300トンと、1万トン強ある例年の取扱量を大きく下回った。
 今季は、すでに水揚げが始まった関東の漁港で漁に一定のまとまりがある。魚群の組成傾向からも漁業情報サービスセンター東北出張所は「前年より期待が持てる」と予想する。
 須能邦雄社長は「カツオは夏漁の花形であり、大型の入荷も期待できそうだ。他の主要魚種が堅調な中でのカツオの水揚げをうれしく思う」と語っていた。

【写真】朝日に照らされ水揚げされた初ガツオ(1日午前6時15分ごろ)

最終更新:2017年5月1日(月)

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