石巻魚市場 主力コウナゴ初水揚げ
石巻日日新聞 2017年3月28日(火) 石巻魚市場に28日、春漁の主力魚種であるコウナゴが今季初水揚げされた。全国的に不漁が続く中での初日は、30隻入港で6・5トンとなり例年並みの水揚げ量を確保した。一方で業界全体の品薄感から最高値は1キロ当たり1600円台と、ここ数年にはない高値となった。
コウナゴは全国に分布しているが、石巻では仙台湾で漁獲されたものがチリメンジャコなどに加工されて全国に流通。加工用途の広い3―4センチサイズに引き合いが強く、5センチ以上に成長する前の4―5月上旬が漁のピークとなる。
昨年は漁が盛んな伊勢湾で資源量の少なさから禁漁措置がとられ、仙台湾でも不調に。石巻魚市場でのコウナゴの水揚数量は約960トンと平成22年の半分以下で、記録的な不漁となった。
今年も伊勢湾は禁漁となり、すでに漁期の始まった海域でも不漁傾向。コウナゴは南から北上するため、漁期中で最後の漁場といえる仙台湾に期待がかかっていた。
こうした中での石巻魚市場の初水揚げは、しけのため解禁から3日遅れの28日。同日は午前5時ごろから続々と漁船が入港し始め、活気づいた。
入札での取引価格は1キロ当たり1612円―490円。加工に適した、小さめでサイズがそろったものは例年より500円ほど、平均でも300円ほど高くなった。やはり品薄感があり、水揚げ数量は3トン程度にとどまった昨年初日の最高値が1450円だったのと比べても相当な高値だ。
同魚市場の須能邦雄社長は「期待以上の水揚げ量で、一年を占う春漁で気持ちのいいスタートが切れた。今後漁場が固まれば、サイズや量もまとまり、価格も落ち着くのでは」と話していた。
【写真】朝日に照らされコウナゴが今季初水揚げされた(28日午前5時40分ごろ、石巻魚市場)
最終更新:2017年3月28日(火)
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