旧門脇小の二宮金次郎像修復 地域の未来 見守ってね
石巻日日新聞 2017年2月3日(金) 東日本大震災で被災した旧門脇小学校の「二宮金次郎像」が修復作業を終えて1日、石巻市門脇町の「まねきショップ」敷地内に設置された。約70年にわたり校庭で子どもたちの成長を見守ってきた像が、今度は地域を見守るシンボルとして新たな一歩を踏み出した。
昭和16年、同校に建立された金次郎像は震災の津波で頭部や手に持つ本などが破損した。被災した校内に保管されていたのを、卒業生の本間英一さん(67)が平成27年3月の閉校記念碑除幕式の際に見つけた。
「このままにしておくのはかわいそう。門脇小の思い出が詰まったものでもあり、ぜひ修復して再び設置を」と市教育委員会に申し出て譲り受けた。像の修復は本間さんから依頼を受けた知人が昨年10月から約2カ月かけて行った。
設置場所となった「まねきショップ」は同校近くにあり、本間さんが代表理事を務める一般社団法人まねきが昨年末オープンさせた地域のコミュニティー拠点。1日は約20人の住民らが参加して、完成を祝った。
同校校歌が流れる中、本間さんと震災発生時に門脇小校長を務めていた鈴木洋子さん(66)が除幕すると、柔らかな表情の金次郎像がお披露目された。
付近の復興公営住宅の入居者には、震災前から門脇町や南浜町などで暮らしていた人が多い。門脇小卒業生もおり、この日も一緒に校歌を口ずさんだり、除幕された金次郎像を懐かしんだりする姿が見られた。
本間さんは「卒業生や住民の皆さんをはじめ、門脇地区を訪れる県外の方々にも、金次郎像を見てもらい地域の歴史を振り返る機会にしてもらいたい」と話していた。
なお、同ショップでは金次郎像をキャラクター化したストラップを販売している。
【写真】(右から)本間さんと鈴木さんにより除幕された二宮金次郎像
最終更新:2017年2月3日(金)
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