石巻日日新聞

文化財防火デー 共助で守る地域の歴史

石巻日日新聞 2017年1月30日(月)

 「文化財防火デー」(1月26日)に伴い、石巻市北上町の長泉寺で29日、文化財防火訓練が行われた。地域の財産や歴史を守るために、消防団員らや住民たちが訓練を行って意識を高めた。
 文化財防火デーは、昭和24年1月26日に法隆寺金堂壁画が焼損したことをきっかけに制定された。石巻市では市教委が防火訓練を実施しており、各地区の寺院や文化施設などが持ち回りで会場となっている。
 長泉寺での訓練には市内の消防団員、防火クラブ、地域住民ら合わせて約70人が参加した。本堂周辺から出火したと想定して始まり、消防団員らが手順などを確認しながら消火活動を行った。また、住民たちはバケツリレーを繰り広げ、チームワークを駆使して有事に備えた。
 石巻市消防団の門間一男団長は「先人から受け継いだ歴史を守ることは、地域の安全とともに重要な仕事。常に頭に入れておくことで意識を高めていきたい」と話していた。
 同地区で暮らす佐藤儀子さん(77)は「周辺では過去に山が焼ける火災があり、訓練は重要だと感じる。今後も出掛ける時など、火の始末は常に心がけたい」と防火意識の大切さを再認識していた。

【写真】バケツリレーなどで防火意識を高めた

最終更新:2017年1月30日(月)

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