石巻日日新聞

子どもセンターらいつ 3周年記念イベント盛況

石巻日日新聞 2017年1月23日(月)

 石巻市子どもセンター「らいつ」=同市立町=が開館から3周年を迎え、22日にはそれを記念したイベント「らいつの日003(ゼロスリー)」が開かれた。利用者数はこの3年間で延べ9万1275人となり、今春にも10万人に到達する見込みだ。子どもたちの遊び場確保は地域の復興とともに徐々にだが改善へ向かっている。そのような中、同館を利用する年代にも変化が表れており、職員は3年の節目に「まちの変化に対応し、らいつの果たせる役割を考えていく」と見据えていた。

 らいつは18歳未満の子どもとその保護者らの交流拠点として平成26年1月に開館。これまでには同館を拠点に活動する子どもたちによる「子どもまちづくりクラブ」と「子ども会議」のメンバーを中心に商店街を巻き込んだ企画を行ってきた。今回のイベントもらいつ主催のもと、両団体が工夫を凝らした企画を考案した。

 同館全体を会場に開かれた22日の3周年イベントには、乳幼児から大人まで計251人が来場。ユニークな企画が盛りだくさんで大いににぎわいを見せた。午後には同クラブと同会議の活動発表のほか、子どもたちからの要望で、これまで協力してくれた人々に感謝状も贈った。その後、行われたワークショップでは年代を超えて意見を交わし、思いを共有した。

 同館を利用する年代は、ここ1年で高校生の利用者が2・5倍以上になった一方で小学生の利用者は減少している。その要因としてらいつ職員の吉川恭平さん(28)は外遊びできる場所の増加を挙げ、「環境整備はうれしいこと。今後もより多様な年代の交流拠点としていくため、らいつも変化に対応したい」と話していた。

 また、まちづくりクラブのメンバーとして活動してきた宮本愛与さん(仙台育英高3年)と千葉彩寧さん(石巻西高3年)はこの春に大学進学を控え、利用対象の年齢を超える。だが、2人は「らいつは挑戦する力をくれた場所。あっという間の3年間だった。これからもサポート役として関わっていきたい」と恩返しの気持ちで地域に貢献する決意を語っていた。

【写真】らいつを拠点に活動する子どもたちが堂々と成果を発表した

最終更新:2017年1月23日(月)

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