東松島「キッズダンス学園」 ヒップホップで元気っ子
石巻日日新聞 2017年1月23日(月) 子どもに通わせたい習い事ランキングで近年着実に順位を上げているのが「ヒップホップダンス」。アップテンポな音楽に合わせて刻まれる、小気味良いステップと技の数々が親子に受けている。EXILEやTRFなど、人気アーティストたちもショーに取り入れているこの迫力あるダンスは、石巻地方でも徐々に広がりを見せている。
地域の活性化を目指す東松島まちづくり応援団(櫻井武寛理事長)は昨年4月、子どもたちの心身の育成につなげようと「キッズダンス学園」を開講した。これは市内の5―11歳が対象のヒップホップダンスの教室で、当初は1年間の計画で始まった。しかし、参加する子どもたちや保護者から好評だったことで来年度も事業を継続することになった。
練習は月2―3回、東松島市のあったかいホールで行われている。市内の社会人ダンスチームPOLARIS(ポラリス)で活躍する高橋勝利さん(33)が講師となり、基礎から丁寧に指導している。
ほとんどの子どもがダンス未経験という中でのスタートだったが、8カ月の練習でEXILEの「Choo Choo TRAIN」など数曲を踊りこなすまでに成長。石巻地区青年文化祭や東松島市民文化祭など地域のさまざまなステージに出演し、元気なダンスと笑顔でイベントに彩りを添えた。
子どもたちの成長を見守っている高橋さんは「皆、踊ることの楽しさや人前で発表することの心地良さに触れ、レベルも徐々に上がってきた。最近は『もっと上手になりたい』と頑張る子が増えてきたように思う」と目を細める。また、チームで踊る以上、仲間と呼吸を合わせることは絶対条件であり、「ステージ経験により協調性も育まれた」と手応えを語っていた。
習得したダンスを学校の友達に広めているという本田奈々さん(赤井小2年)は「練習がすごく楽しい。いつか先生(高橋さん)みたいにかっこ良く踊れるようになりたい」と向上心をのぞかせた。
さらにダンス教室のメリットは子どもたちの成長だけではない。子どもたちを通じて保護者同士がつながる場、子育て世代のコミュニティー作りの場としても一役買っている。
高橋さんは「ダンスを通じて、いろいろな人同士がつながってくれるのはとてもうれしいこと。楽しく踊ることの大切さを今後も子どもたちに伝えていきたい」と話していた。
【写真】高橋さん(右)からステップの指導を受ける子どもたち
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